12/18に出した新刊2冊の装丁が良い感じに仕上がったので装丁のメモ残しときますね
ちなみにどちらもプリントオンさんでした
祭りのあと
- セット:RGB印刷特殊紙セット
- 表紙 :マーメイドスノーホワイト153kg
- 加工 :ホログラム箔押し(ポーラライト)
- 本文 :コミック紙 ラフ
- 遊び紙:ミランダ あい
表紙用紙と印刷について
マーメイド、大好きな紙なのでやっと本の表紙に使えて嬉しいです!
アナログで水彩とかやってた時から好き。
水彩用紙の手触りが大好きなんですけど、プリオンさんの従来の印刷方式だとトナーをを乗せた部分がテカってしまって、せっかくのガサガサした感じが無くなってしまうんですよね
ですが最近デジタルオフセット機を導入してインクを紙に染み込ませる方式の印刷ができるようになったので、用紙質感をちゃんと残せるようになりました。最強では?
質感をどうにかすることが目的だったのでRGB印刷で発注しておいて色味は副産物みたいなものですが、データよりも綺麗なんじゃないのってくらい良い感じに印刷してもらえました。
水彩塗りはあまりにも苦手なのでヒイヒイ言いながらやりました。ムズイよ…
そういえばマーメイドにマットPP貼るのが人気らしいです。
水彩紙だのコミック紙だの手の水分持ってかれそうな紙ばかり愛してしまうガサガサ質感偏愛民的にはPP貼っちゃうの勿体なくない?って思ってたりするんですが、
マットPP自体はメチャメチャ好きなのでどんなもんなんだろうなーとも思っている。
でもPP貼ればオンデマでも先述のトナー感が目立たなくなってくれそう感はある。
箔押し加工について
これもずっとやってみたかった!箔はポーラライト箔を使いました
プリントオン株式会社です。ホログラム箔押し加工に、ポーラライト箔登場。見る角度によりライトブルーから紫に色が変化しオーロラのような輝きを放ちます。ホログラム箔押しフェアでもご利用可能です。この機会にぜひご利用ください。https://t.co/hDlauVax4A #ポーラライト pic.twitter.com/eIbN9l9aw5
— プリントオン株式会社 (@print_on_tw) October 23, 2018
【STARBOOKS】本日は「ポーラライト」箔の紹介です。箔らしい光沢感があり傾けることでそれぞれ緑・青・紫と淡く色が移り変わる偏向箔です。かわいらしくも、オーロラのようにとらえどころのない幻想的な印象がありますね。https://t.co/jlKRAJ4vW1 pic.twitter.com/LHZEDYEMI0
— STARBOOKS(スターブックス) (@e_STARBOOKS) January 12, 2021
スタブの箔紹介ページも作例付きですごく参考になる
角度によって緑→青緑→水色→青紫→紫になってめちゃくちゃ綺麗です。
推しカプの色じゃん?(と無理やり思おうとする人)まあそうでなくてもめっちゃ好みの色です。
この箔、廃盤になっちゃったので各印刷会社がそれぞれ持ってる在庫限りらしいですね。
もともと、夏の話だし寒色?ブルーベース系?の箔にしたいな~の気持ちでシルバーのホロ箔(リフレックスとか)か水色系のプレーンな箔にしようかなと思っていたんですが、プリントオンの冬のホログラム箔押しフェアにラインナップされていたのでこちらにしました。廃盤なのにフェアするんかい
ロゴは自分で手書きしたほうが雰囲気出るのかなーとも思ったんですけど表紙にデカく置くことに耐えられるほどきれいな字が書けないので手書き風フォントに頼りました。しょかき鱗片か楷月だったと思います。このシリーズのフォント、夢野の原稿をコマに置かなきゃいけないときとかにいつもお世話になっています。
ベタ打ちした後に「祭」の字を大きくしたり「の」を小さくしたりしてバランスとった気がする。
ところで、「少部数で」「エンボス系の特殊紙にPP加工無しで箔押しができて」「デジオフ(テカらない)印刷ができる」のがプリントオンさんくらいしか見つからなかったんですけどほかにあるんでしょうか…
表紙について最初の構想が↓
- 小説本とか映画のポスターとかでよくある余白の多いレイアウトにしたい
- 水彩っぽい絵にしたい
- タイトルは手書きかきれいめの明朝で箔押ししたい
だったので、わりとイメージ通りにできたかな~と思います!!
本文と遊び紙
遊び紙は今回あまりこだわりがなかったのとひとつまみのギャンブル要素がほしかったので(???)、オプションでわくわくドキドキ遊び紙を選択しました。つまりお任せです。
せっかくなので前後両方に入れてます。
セットのわくドキと違って例のレシピ紙とか入ってないから推測になりますが、このギラギラは「ミランダ あい」だと思われます!
夜空イメージですかね すげ~~~かわいいしぴったりだと思う
自分だったら何選んでたかな
「正解」を提示されたあとに別案出すの難しいけど、やっぱり同じミランダか星物語のインディゴあたりを選びそうな気がする
それかトレぺの星くずしとかでさわやかな感じにしたかなあ でも表紙白いのに遊び紙まで白いのもつまんないかな
遊び紙、自分の中で決まってるときはバシッと決まってるけど考えてないときは本当になにもイメージがわかないので、ここだけでもお任せできるのは楽しいですね
本文は「コミック紙 ラフ」を使いました
たぶん一般的な商業のコミック紙にいちばん近いんじゃないかなー
コミック紙ホワイトよりもグレーがかかってるけどタブロよりは明るい感じですごく好き
あとこれ描いてた時はペンに慣れてなくて(今もだけど)タッチが粗めなのでそういう面から見ても合ってたんじゃないかなの気持ち
プリントオンのモノクロ印刷機が新しくなったおかげでこういうスミベタ多いコマもマットに仕上がって最高……
本文のトナー感はそんなに気にしてないつもりだったけど一度マットに刷ってもらっちゃうともうダメですね……
押してダメなら!?
- セット:ウィンターキラキラセット
- 表紙 :コートカード紙180kg+マットPP
- 加工 :エナメルラメ
- 本文 :コミック紙ホワイト
- 遊び紙:(たぶん)淡ブルートレぺ 水玉A
エナメルラメ加工について
やってみたかったやつ!!!!!!!!
これも冬のフェアにあったので乗っかりました。
タイトルのところと右下のカプ名とか書いてあるところに乗せました。
ベースがマットPPなので、エナメル盛ってるところのつやつやぷっくりラメラメ感が映えててすげ~~~かわいい
タイトルだけにエナメル置くの地味かな!?もうちょっとオブジェクトとか足したほうがいいかな??って思ったんですけど気にするほどでもなかったかも
凹凸、ツヤ、ラメだけでわりと情報量増えるからあんまりモノ増やしてもごちゃごちゃしてた気がします
でももうちょっと細い線とか小さいドットにも乗せてたらよりぷっくりしてかわいかったんじゃないかなー感はある
余談なんですけど、今回さすがにCMYK補正どうにかしよう……と思って、ずいぶん前に半額セールやってるときに買ったAffinityPhoto使ってがんばりました……
Affinity、DesignerもPublisherも買うだけ買ってあるのでそろそろどうにか使えるようになりたいです……いつもクリスタで力業解決してしまう。
RGBの元データそのままにCMYK変換できたわけではないんですけど、わからんなりに良い感じにバキッとした色に補正できた気がする……いや許して……がんばったから
タイトルとかRGBはもうちょっとピンク寄りなんですけどたぶんこれヤケクソでマゼンタ100%とかにしたんじゃないかな。タイトルとか目立たせたいオブジェクトとかどこかしらにCMYのどれかを100%でおくとバキッとするって聞いたので
本文と遊び紙
こっちの遊び紙もわくドキしました
トレぺだ~~~!
たぶん表紙イラストのドット柄に合わせてくれたんだと思います。
最近わたしがカラー絵でよくやるやっつけハーフトーンです。なんとなく情報量が増えるのでよくやります。
通常の紙メニューだと見つからない柄なんですが、おそらく夏フェア限定のやつっぽいです
今の時期の発注だと自分で選べないやつ!
そもそも冬フェア遊び紙の中に同じ柄の白インクバージョンがあるんですけど、表紙が水色背景だからそっちに合わせてくれたんですかね?
自分だったら何選んでたかなー
タイトルに合わせてピンクのクロマティコとか選んでたかもしれないです
本文はコミック紙ホワイトにしました。ギャグ?コメディ?寄りなので雰囲気的にコミック紙ラフより合うかなーと思って。
でもラフ紙も普通の商業コミックと同じようなやつだからそんなに違和感はなかったかも
今回の2冊ともやりたかったことを割とイメージ通りにできてメチャメチャ嬉しいです!!
正直会場でダン箱開けるまでハラハラしてました。エナメル版スミベタのままカラー版と統合してたらどうしようとか……思って……
最近ずっとプリントオンさんなのでたまには他の印刷所でも発注してみたいな~~と思うんですけど、わたしは紙選んだり加工選んだりするのが楽しくて本作ってるタイプなので、元からそのへんで同人誌印刷所界隈最強クラスのプリントオンさんが最近印刷クオリティ面でも最強の力(デジオフ)を実装してしまったのでますます他の印刷所に浮気できなくなってきましたね……
でも日光さんのスモーキーフェアとかオレンジ工房さんの季節ごとにたくさん出してる企画セットとかもめちゃめちゃかわいいよな~~~~~~~~と思うのでまた色々考えたいですねー
同人誌、楽し~~~~~~!!